セカンダリサブスクリプション
セカンダリサブスクリプションは、プライマリサブスクリプションに追加して利用する サブスクリプション のことです。具体的には、以下の (1) と (2) の総称です。
セカンダリサブスクリプション | 説明 | 追加する操作 |
---|---|---|
(1) サブスクリプションコンテナに対応する IoT SIM (plan01s) に追加した 追加サブスクリプション (例: planP1、planX3) | 追加サブスクリプションは、「特定の国や地域に、より最適化されたサブスクリプション」です。 | サブスクリプションを追加する操作については、サブスクリプションコンテナ (追加サブスクリプション) を使用する を参照してください。 |
(2) バーチャル SIM/Subscriber | SORACOM IoT ストアやユーザーコンソールで 単体で契約するサブスクリプション (例: plan01s、planX3 X3-5MB、plan-D D-300MB) に追加した バーチャル SIM/Subscriber (SORACOM Arc)。 | セカンダリサブスクリプションのバーチャル SIM/Subscriber を作成する操作については、セカンダリサブスクリプションのバーチャル SIM/Subscriber を作成する を参照してください。 |
単体で契約するサブスクリプションごとに、追加サブスクリプションやバーチャル SIM/Subscriber が追加できるかどうかは、以下の表のとおりです。たとえば、plan01s には、追加サブスクリプションも、バーチャル SIM/Subscriber も追加できます。また、単体で契約した planX3 X3-5MB には、バーチャル SIM/Subscriber のみ追加できます。
単体で契約するサブスクリプション | 追加サブスクリプションの追加 | バーチャル SIM/Subscriber |
---|---|---|
plan01s | ✓ | ✓ |
plan01s - Low Data Volume | - | ✓ |
planX3 X3-5MB | - | ✓ |
planP1 | - | ✓ |
plan-D D-300MB、plan-D (バンドルなし) | - | ✓ |
plan-K2 K2-300MB | - | ✓ |
plan-DU | - | ✓ |
plan-KM1 | - | ✓ |
plan-K | - | ✓ |
✓: 追加できる。-: 追加できない。
セカンダリサブスクリプションを操作するには
セカンダリサブスクリプションを操作する場合は、サブスクリプションコンテナに対応した新しい SIM 管理画面 を利用してください。
SORACOM CLI / SORACOM API の場合
- SORACOM CLI を利用する場合は、
soracom sims {command}
を使用します。soracom subscribers {command}
を使用しないでください。 - SORACOM API を利用する場合は、
Sim:* API
を使用します。Subscriber:* API
を使用しないでください。
セカンダリサブスクリプションに対して実行できる操作 / 実行できない操作
セカンダリサブスクリプションに対して実行できる操作と、実行できない操作は以下のとおりです。実行できる操作の場合は、セカンダリサブスクリプションの IMSI を指定して実行します。
操作 | 追加サブスクリプション | バーチャル SIM/Subscriber | |
---|---|---|---|
SORACOM Peek for SIM の利用 | ✓ | - (*1) | |
デバイスへの疎通確認 (ping 送信) | ✓ | - (*2) | |
SMS の送信 | ✓ (*3) | - | |
USSD の送信 | ✓ (*3) | - | |
セッションのリセット | ✓ | ✓ | (*4) |
解約 | - | ✓ | |
付加情報 (タグ) の設定 | - | - | (*5) |
IoT SIM のステータスの変更 | - | - | (*5) |
解約プロテクションの設定 | - | - | (*5) |
有効期限の設定 | - | - | (*5) |
IoT SIM の速度クラスの変更 | - | - | (*5) |
IMEI ロックの設定 | - | - | (*5) |
SIM グループの設定 | - | - | (*5) |
バーチャル SIM/Subscriber の追加 | - | - | (*6) |
✓: 実行できる。-: 実行できない。
- (*1) パケットキャプチャセッションは作成できますが、IoT SIM のパケットのみがキャプチャされます。
- (*2) ping 送信はできますが、プライマリサブスクリプションへの疎通確認です。バーチャル SIM/Subscriber への疎通確認はできません。
- (*3) 追加サブスクリプションによって、送受信の可否が異なります。詳しくは、追加サブスクリプション を参照してください。
- (*4) 追加サブスクリプションの セッションをリセットする操作 と、バーチャル SIM/Subscriber の セッションをリセットする操作 は異なります。
- (*5) プライマリサブスクリプションを指定して実行すると、設定を変更できます。セカンダリサブスクリプションの設定は、プライマリサブスクリプションの設定と同期されます。
- (*6) プライマリサブスクリプションを指定して実行すると、バーチャル SIM/Subscriber を追加できます。セカンダリサブスクリプションに対して、バーチャル SIM/Subscriber を追加することはできません。
プライマリサブスクリプションのバーチャル SIM/Subscriber で利用できない機能は、セカンダリサブスクリプションのバーチャル SIM/Subscriber でも利用できません。プライマリサブスクリプションのバーチャル SIM/Subscriber で利用できない機能について詳しくは、単体で利用するバーチャル SIM/Subscriber (プライマリサブスクリプション) を参照してください。
SORACOM プラットフォームでの IMSI の利用について
SORACOM プラットフォームでは、デバイスを特定するキーとして IMSI を利用しています。たとえば、Beam / Endorse / Funnel / Funk / Harvest Data など、一部のサービスでは、IMSI を指定してサービスを利用したり、IMSI をキーにしてデバイスを特定したりします。
セカンダリサブスクリプションを追加すると、1 つの IoT SIM に複数の IMSI が保存されるため、一般的にはデバイスを特定するキーとして IMSI を利用できなくなると考えられます。しかし、SORACOM プラットフォームでは、追加サブスクリプションを利用している場合でも、常にプライマリサブスクリプション (plan01s など) の IMSI を使用してデバイスを特定します。セカンダリサブスクリプションの IMSI は使用しません。
そのため、IoT SIM にバーチャル SIM/Subscriber を追加している場合は、お客様が構築するシステムでは、デバイスが IoT SIM を使用してセルラー通信で SORACOM プラットフォームに接続しているか、またはバーチャル SIM/Subscriber を使用して Wi-Fi やイーサネットなどで SORACOM プラットフォームに接続しているか、といったことを意識する必要がありません。
プライマリ IMSI が使用される例:
サービス | 説明 |
---|---|
Beam | HTTP エントリポイント で、 を ON にして、セカンダリサブスクリプションで通信した場合、転送先へのリクエストに追加する x-soracom-imsi ヘッダーには、プライマリサブスクリプションの IMSI が付与されます。この IMSI を、デバイスを特定するキーとして利用できます。 |
Harvest Data | セカンダリサブスクリプションの通信を利用して Harvest Data にデータを送信した場合、プライマリサブスクリプションの IMSI から送信されたデータとして Harvest Data に蓄積されます。 |