TCP → HTTP/HTTPS エントリポイント
TCP で受信したデータを、JSON 形式に変換して 1 つのリクエストとして HTTP または HTTPS に POST します。受け取ったデータはバイナリである可能性もあるため、Base64 エンコードされて下記のような形式で POST されます。
{
"payload": "Base64 エンコードされたデータ"
}
送信可能なデータサイズには制限があります
TCP → HTTP/HTTPS エントリポイントでデータを送信する場合、データサイズが MTU (Maximum Transmission Unit。一般的には 1500 バイト) を超えると、複数のデータ (TCP セグメント) に分割されて、転送先サーバーに送信されます。MTU を超えるデータを送信する場合は、UDP → HTTP/HTTPS エントリポイント の利用も検討してください。
設定項目
SORACOM ユーザーコンソールの場合
項目 | 説明 | ||||||||||
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任意の名前を入力します。 同じ名前の設定を追加できます は、エントリポイントの一意のキーとして扱われません。ほかのエントリポイントと同じ名前を設定できます。 | |||||||||||
この設定の有効 / 無効を切り替えます。 | |||||||||||
エントリポイントで受け付けたリクエストの転送先を設定します。
| |||||||||||
転送先へのリクエストに追加するヘッダーを設定します。詳しくは、HTTP エントリポイントの [ヘッダ操作] を参照してください。 | |||||||||||
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SORACOM CLI / SORACOM API の場合
soracom groups put-config
(Group:putConfigurationParameters API
) を使用します。
{namespace}
は、SoracomBeam
です。
ボディで指定するプロパティについては、以下の key
と value
のペアを配列で指定します。
"tcp://beam.soracom.io:23080": { // 固定
"name": "string", // 任意
"destination": "tcps://secure.example.com:1234", // 通信先のホスト名&ポートを指定
"enabled": true | false, // TCP → HTTP/HTTPS エントリポイントの有効・無効
"addSimIdHeader": true | false, // 通信開始時に SIM ID を送るか否か
"addEquipmentHeader": true | false, // 通信開始時に IMEI を送るか否か
"addMsisdnHeader": true | false, // 通信開始時に MSISDN を送るか否か
"addSubscriberHeader": true | false, // 通信開始時に IMSI を送るか否か
"addSignature": true | false, // 検証用のシグネチャを付与するか否か
"psk": "string", // 検証用シグネチャを計算する際の事前共有パスフレーズ
"customHeaders": { // 独自HTTPヘッダ
"X-HEADER-NAME": { // 独自ヘッダの名前
"action": "append" // 追記のみ可能
"headerKey": "X-HEADER-NAME",
"headerValue": "VALUE" // ヘッダに設定する内容
}
},
"skipStatusCode": true | false, //
"eodBytes": "0a" // データ終端バイト列
}
設定例
[
{
"key": "tcp://beam.soracom.io:23080",
"value": {
"name": "telnet2https",
"destination": "https://beamtest.soracom.io/",
"enabled": true,
"addSimIdHeader": false,
"addEquipmentHeader": false,
"addMsisdnHeader": false,
"addSubscriberHeader": true,
"addSignature": true,
"psk": "topsecret",
"customHeaders": {
"X-GROUP-NAME": {
"action": "append",
"headerKey": "X-GROUP-NAME",
"headerValue": "TEST"
}
},
"skipStatusCode": true,
"eodBytes": ""
}
}
]
エントリポイント
beam.soracom.io:23080
リクエスト
Beam は送信されたメッセージを Base64 エンコードしたうえで以下のような JSON にし、HTTP POST リクエストのボディに設定します。
{
"payload": "Base64 エンコードされたデータ"
}
TCP 上で送信されたデータをクラウドサービスに送信します。なお、HTTP ヘッダの user_agent には"SORACOM Beam"という文字列が設定されます。
レスポンス
TCP には HTTP のようなリクエスト&レスポンスの概念はありませんので、以下のコードやメッセージをペイロードとして含んだ TCP パケットが、TCP → HTTP/HTTPS エントリポイントからデバイスにレスポンスされます。フォーマットは以下のとおりです。レスポンス送信のタイミングは、転送先サーバーからのレスポンスに基づきます。
${HTTP ステータスコード} ${転送先サーバーから返された HTTP レスポンスのボディ}${[データ終端バイト列] に指定したバイト列}
${HTTP ステータスコード}
(半角スペースを含む) と、${[データ終端バイト列] に指定したバイト列}
は省略できます。詳しくは、以下のページを参照してください。
実際の利用例
TCP → HTTP/HTTPS エントリポイントとの TCP セッションを確立して、データを送信します。
$ nc -v beam.soracom.io 23080
Connection to beam.soracom.io (100.127.127.100) 23080 port [tcp/*] succeeded!
Test data # 送信するデータを入力して、Enter キーを押します。
転送先サーバーから、HTTP ステータスコードが 200
で、ボディがない HTTP レスポンスが返された場合の表示例:
200
転送先サーバーから、HTTP ステータスコードが 400
で、ボディ (Message from server
) がある HTTP レスポンスが返された場合の表示例:
400 Message from server\n
転送先サーバーから、HTTP ステータスコードが 400
で、ボディ (Message from server
) がある HTTP レスポンスが返され、 が空欄だった場合の表示例:
400 Message from server
TCP → HTTP/HTTPS エントリポイントに関する制限事項と注意事項
HTTP(S) に変換時に TCP で送信したデータが分割されることがあります。大きなデータを送信する場合は、HTTP エントリポイントの利用をご検討ください。