Downlink API Sim:sendDownlinkSsh API
と Sim:sendDownlinkHttp API
の価格は、2025 年 6 月を目処に発表します。それまでの間、これらの API は無料で利用できます。
SORACOM からデバイスに向けた下り方向の通信を行い、レスポンスを受け取れます。既存システムとの統合や IoT SIM に対する処理の自動化に利用できます。
以下の API を総称して、Downlink API と呼びます。
Downlink API の特徴
SORACOM では複数の方法で、SORACOM からデバイスに向けた下り方向の通信を行えます。Downlink API とその他の方法の違いは以下のとおりです。
項目 | Downlink API | デバイスに SMS を送信する | SORACOM Napter | SORACOM Gate C2D |
---|---|---|---|---|
概要 | デバイスに任意のコマンドを送信し、コマンドの実行結果を受信できます。 | デバイスにデータを送信できます。 | デバイスにオンデマンドリモートアクセスできます。 | デバイスに常時接続できます。 |
通信プロトコル | SSH、HTTP | SMS | SSH、HTTP、VNC などの TCP | 任意 |
デバイスに送信できる最大データサイズ |
| 140 B | 任意 | 任意 |
SORACOM からデバイスに通信したとき (下り通信) のレスポンスの受信 (上り通信) | ✓ | - | ✓ | ✓ |
接続の維持 (コネクション) | API 呼び出しごとに切断。 | - | オンデマンドリモートアクセスが存在している間は常時接続。 オンデマンドリモートアクセスの接続可能時間には制限があります。 | 常時接続。 |
ユースケース
Downlink API は、以下のようなユースケースを想定した機能です。
ユースケース | 説明 |
---|---|
初期パラメータ設定 (キッティング + プロビジョニング) | 製造時や導入時に必要な情報 (Wi-Fi 設定、認証情報、センサーのしきい値など) をデバイスごとに設定できます。 |
FOTA (Firmware Over-the-Air) | リモートからデバイスのファームウェアの更新をトリガーできます。セキュリティパッチの適用や機能追加などに活用できます。 |
ONVIF (Open Network Video Interface Forum) 対応カメラ | ONVIF プロトコルを利用して、IP カメラのパン・チルト・ズーム (PTZ) 操作を行えます。 |
設定値の変更 | PLC (プログラマブル・ロジック・コントローラ) など、デバイスの設定値を変更できます。 |
REST API で提供される機能へのアクセス | IoT ゲートウェイに搭載された REST API を利用して、センサー情報の取得やリレーの制御などを行えます。 |
信号灯などの産業機器の制御 | 工場や倉庫などの信号灯の点灯・消灯・点滅などの制御を行えます。 |
IoT 鍵の解錠、施錠 | リモート操作で電子錠の開閉を制御し、遠隔管理を可能にします。 |
ログの収集 | デバイスの動作ログやエラーログをリモートで取得し、監視や解析を行えます。 |
デバイスを踏み台として、別の機器にアクセスする | デバイスを経由して、デバイスが接続するローカルネットワーク内の別のデバイスにアクセスできます。 |
死活監視 | デバイスの動作状況を定期的にチェックし、異常が検出された場合にアラートを発出できます。合わせて デバイスへの疎通を確認する (ping 送信) も参照してください。 |