Harvest Data に保存したデータを確認する
Harvest Data に送信されたデータを確認したりダウンロードしたりします。数値データや位置情報は、グラフや地図で確認できます。
Harvest Data データ保持期間延長オプションを有効化するとデータエクスポート料金が発生します
- Harvest Data データ保持期間延長オプションを有効化している場合は、データを確認するごとにデータエクスポート料金 (Harvest Data からの読み出しにかかる料金) が発生します。詳しくは、SORACOM Harvest Data のデータ保持期間を延長する を参照してください。
- Harvest Data データ保持期間延長オプションを無効化している場合は、データを確認してもデータエクスポート料金は発生しません。
Harvest Data に保存したデータを IoT SIM / デバイスを解約したあとに確認するには
IoT SIM / デバイスを解約しても Harvest Data に保存したデータは削除されません。ただし、IoT SIM / デバイスを解約すると、ユーザーコンソールでデータは確認できません。 これは、ユーザーコンソールでデータを確認する際に、解約した IoT SIM / デバイスを選択できないためです。
IoT SIM / デバイスを解約したあともデータを確認するには、SORACOM CLI / SORACOM API を利用します。解約する前に以下の点を確認してください。
SORACOM CLI / SORACOM API を利用して、データが取得できることを確認します。利用するコマンド / API については、SORACOM CLI / SORACOM API の場合 を参照してください。
解約する際に、解約する IoT SIM の SIM ID や、解約するデバイスのデバイス ID を記録してください。
SORACOM CLI / SORACOM API を利用する際は、SIM ID やデバイス ID が必要ですが、解約すると SIM ID やデバイス ID を確認するのが困難です。
IoT SIM を利用するデバイスを例に操作を説明します
LoRaWAN デバイス、Sigfox デバイス、Inventory のデバイスで Harvest Data に送信したデータも、同様の操作で確認できます。
SORACOM Harvest Data 画面を表示してからデバイスを選択することもできます
SORACOM Harvest Data 画面を表示してからデバイスを選択する方法でも、データを確認したりダウンロードしたりできます。
ユーザーコンソール にログインし、データを送信したデバイスにあわせてカバレッジタイプを変更します。
たとえば、plan01s の IoT SIM でデータを送信した場合は、グローバルカバレッジの表示に変更します。詳しくは、SORACOM ユーザーコンソールで表示するカバレッジタイプを変更する を参照してください。
→ → の順にクリックし、 で IoT SIM / LoRaWAN デバイス / Sigfox デバイス / Inventory のデバイスを選択します。
デバイスが表示されないときは、手順 1 で選択したカバレッジタイプを確認してください。
ユーザーコンソール にログインし、データを送信した IoT SIM にあわせてカバレッジタイプを変更します。
たとえば、plan01s の IoT SIM でデータを送信した場合は、グローバルカバレッジの表示に変更します。詳しくは、SORACOM ユーザーコンソールで表示するカバレッジタイプを変更する を参照してください。
→ → の順にクリックします。
SIM 管理画面が表示されます。
データを送信した IoT SIM にチェックを入れ、
→ の順にクリックします。SORACOM Harvest Data 画面が表示され、Harvest Data に保存されたデータや、一次処理済みデータ、グラフ用データとして、以下のデータが表示されます。
項目 説明 Harvest Data に保存されているデータの形式が表示されます。たとえば、以下のように表示されます。
- Harvest Data に送信されたデータが JSON 形式のデータ として処理される場合は、「application/json」と表示されます。
- Harvest Data に送信されたデータが テキストデータ として処理される場合は、「text/plain」と表示されます。
- Harvest Data に送信されたデータが バイナリデータ として処理される場合は、JSON 形式に変換されたうえで保存されるため「application/json」と表示されます。
Harvest Data に保存されたデータが表示されます。
Harvest Data に送信されたデータが JSON 形式のデータ として処理される場合は、JSON 形式のまま保存されます。Harvest Data に保存される前に、バイナリパーサー や Orbit で処理された場合は、JSON 形式のデータとして Harvest Data に保存されます。
Harvest Data に送信されたデータが テキストデータ として処理される場合は、テキストデータのまま保存されます。
Harvest Data に送信されたデータが バイナリデータ として処理される場合は、以下の JSON 形式に変換されたうえで保存されます。たとえば、TCP や UDP で送信した場合は、JSON 形式のデータと同じフォーマットでも、バイナリデータとして Harvest Data に保存されます。
payload
の値 (eyJs...
) は、デバイスから送信した JSON 形式のデータを Base64 形式でエンコードしたものです。これを、payload 変換と呼びます。{ "payload": "eyJsYXQiOm51bGwsImxvbiI6bnVsbCwiYmF0IjozLCJycyI6MywidGVtcCI6MTkuOSwiaHVtaSI6NDcuNiwieCI6bnVsbCwieSI6bnVsbCwieiI6bnVsbCwidHlwZSI6MX0=" }
payload 変換されたデータから元のデータを取り出すには、
payload
の値 (eYJs...
) を Base64 形式でデコードしてください。たとえば、以下のコマンドで元のデータを取り出せます。$ echo 'eyJsYXQiOm51bGwsImxvbiI6bnVsbCwiYmF0IjozLCJycyI6MywidGVtcCI6MTkuOSwiaHVtaSI6NDcuNiwieCI6bnVsbCwieSI6bnVsbCwieiI6bnVsbCwidHlwZSI6MX0=' | base64 --decode {"lat":null,"lon":null,"bat":3,"rs":3,"temp":19.9,"humi":47.6,"x":null,"y":null,"z":null,"type":1}
ただし、送信したデータがバイナリデータの場合は、上記のコマンドでは確認できません。
xxd
コマンドなどを利用して、16 進数に変換すると確認できます。$ echo 'AAYBAgMEBQZJFw==' | base64 --decode | xxd -p 00060102030405064917
と の内容によって異なります。
が「application/json」で、 にpayload
だけが含まれる場合は、payload 変換の逆変換が行われ、以下のようなデータが表示されます。{ "value":"{\"lat\":null,\"lon\":null,\"bat\":3,\"rs\":3,\"temp\":19.9,\"humi\":47.6,\"x\":null,\"y\":null,\"z\":null,\"type\":1}" }
value
の値 ({"value":"{\"lat\":null,...}"}
) は、 のpayload
の値 (eYJs...
) を Base64 形式でデコードしたものです。上記以外の場合は、
と同じデータが表示されます。
に JSON 形式のデータが表示されている場合に、値が数値のものだけを抽出したデータが表示されます。
{"bat":3,"rs":3,"temp":19.9,"humi":47.6,"type":1}
ただし、以下の場合は特別なデータ変換が行われます。
にvalue
だけが含まれる場合は、value
の値 (例:{"value":"{\"lat\":null,...}"}
) を JSON 形式のデータとみなして、値が数値のものだけを抽出します。value
の値が JSON 形式のデータではない場合は、{}
が表示されます。の任意のキーに JSON オブジェクトが含まれる場合は、以下のようにデータ構造が変換されます。
のデータ:
gps
に JSON オブジェクトが含まれています。{ "time": 123455656, "gps": { "lat": 23.354, "lon": 2.0, "speed": 123 } }
のデータ:
gps
に含まれていた JSON オブジェクトのキーに、gps.
(プレフィックス) が付与されて、JSON オブジェクトが含まれない形に変換されています。{ "time": 123455656, "gps.lat": 23.354, "gps.lon": 2.0, "gps.speed": 123 }
が「text/plain」の場合や、値が数値のものが無い場合は、{}
が表示されます。
たとえば、TCP や UDP で文字列の
123
やhello
を送信した場合 (バイナリデータとして保存された場合) は、ユーザーコンソールでは以下のように表示されます。SORACOM Harvest Data 画面の主な機能:
- を ON にすると、5 秒おきに新しいデータを取得します。ただし複数のデバイスのグラフを表示させる場合は 60 秒ごとに更新されます。
- グラフで確認する手順については、[グラフ用データ] (数値データ) をグラフ化する を参照してください。
- 地図で確認する手順については、[グラフ用データ] (数値データ) の位置情報を地図に表示する を参照してください。
- Harvest Data に格納されたデータをダウンロード (バックアップ) する を参照してください。 をクリックすると、JSON 形式でダウンロードできます。詳しくは、
Harvest Data へ送信するデータの種類に制限はありませんが、上記のルールで
にデータが表示されない場合は、グラフ化したり、地図にマッピングしたりできません。
SORACOM CLI / SORACOM API の場合
SORACOM CLI または SORACOM API を利用しても、Harvest Data に保存したデータを確認できます。
詳しくは、以下の項目を参照してください。
- IoT SIM で送信したデータを確認する:
Sim:getDataFromSim API
- LoRaWAN デバイスで送信したデータを確認する:
LoraDevice:getDataFromLoraDevice API
- Sigfox デバイスで送信したデータを確認する:
SigfoxDevice:getDataFromSigfoxDevice API
- Inventory のデバイスで送信したデータを確認する:
Device:getDataFromDevice API
[グラフ用データ] (数値データ) をグラフ化する
ユーザーコンソールでは、
に表示されるデータをグラフ化できます。グラフの種類は「折れ線グラフ」「集合棒グラフ」「積み上げ棒グラフ」から選択できます。
- 縦軸は値に応じて自動的に調整されます。任意の最大値と最小値を指定することもできます。
- 凡例で系列のチェックボックスの設定で、系列ごとにグラフの表示 / 非表示を切り替えられます。絞り込み状態の設定は IoT SIM ごとに、ブラウザに保存されます。
- 一度にグラフが表示できるデータの上限は 50、100、500、1000 から選択できます。 が ON のときのみ設定した数以上のデータが追加で表示される場合がありますが、その状態で検索ボタンを押した場合やブラウザをリロードした場合は指定した期間内かつ設定した上限数のデータのみが表示されます。
- LoRaWAN デバイス や Sigfox デバイスなどからデータを送信していて、seqNumber や rssi など、可視化に必要ないデータを非表示する場合は、左側の でデータのチェックを外してください。
- データにマウスポインタを合わせると、 が表示されます。
- データをクリックすると、
decodedData
) と の内容 (chartData
) が結合された JSON 形式のデータが表示されます。このデータはダウンロードできません。 が表示され、 の内容 (
[グラフ用データ] (数値データ) の位置情報を地図に表示する
Harvest Data に位置情報 (緯度、経度) が保存されている場合は、
をクリックすると、位置情報に基づいて地図に点が表示されます。緯度と経度は、デフォルトでは
の以下のプロパティから取得されます。- 緯度:
lat
またはlatitude
- 経度:
lon
、longitude
、lng
、またはlong
位置情報を取得するプロパティを指定するには、
でプロパティを指定します。データにマウスポインターを合わせると、リソース ID (IoT SIM の場合は IMSI)、リソースの種類 (
Subscriber
)、データ送信日時が表示されます。データをクリックすると、
が表示され、 の内容 (decodedData
) と の内容 (chartData
) が結合された JSON 形式のデータが表示されます。このデータはダウンロードできません。
Harvest Data に保存したデータを削除する
SORACOM Harvest Data に格納されたデータは データ保持期間 の経過後、自動で削除されます。またデータ保持期間中においても SORACOM Harvest Data からデータを削除できます。SORACOM Harvest Data 画面下部より対象のデータを選択し [削除] をクリックしてください。
また、SORACOM API では deleteDataEntry API、SORACOM CLI では soracom data delete-entry
コマンドで削除できます。