Alert Rule
バージョンに関する注意
- ここでは、Lagoon 2 (旧バージョンの Lagoon) について説明しています。最新バージョンの Lagoon 3 については、Lagoon 3 のドキュメント を参照してください。
- Lagoon 2 は 2024 年 5 月 31 日に終了します。Lagoon 2 が終了するまでに Lagoon 3 へ移行してください。Lagoon 3 への移行方法は、Lagoon 2 から Lagoon 3 に移行する を参照してください。Lagoon 2 終了後は、Dashboard が閲覧できません。また、Alert も停止します。
- 各バージョンに関する情報は、SORACOM Lagoon 2 と SORACOM Lagoon 3 の違い を参照してください。
- Lagoon 2 の新規契約はできません。
- Lagoon Classic の提供は終了しました。
SORACOM Lagoon (以降、Lagoon) の Alert (アラート) 機能は、Dashboard 上の数値を監視し、指定した方法でメッセージを通知します。Alert Rule は Graph の
タブから以下のように設定できます。Alert Rule で設定した条件が満たされると、Lagoon は Notification Channel で設定した方法で Alert を通知します。
- Lagoon の Alert 機能は Graph でのみ利用可能です。
- Transformation 機能を利用している場合、Alert は設定できません。
- Expression 機能で追加した系列に対して Alert は設定できません。
Alert Rule の設定
Alert Rule は以下の手順で作成します。
- Alert Rule を設定する対象の
- 各設定項目を入力します。設定項目の詳細は こちら を参照ください。
- 画面右上の
Alert Rule の削除
Alert Rule を削除するには
タブの下部の をクリックします。
続いて表示される確認ダイアログで
をクリックします。
Alert Rule の設定項目
ここでは、Alert Rule で設定する項目について説明します。
Rule
各項目の説明を以下に記載します。
項目名 | 説明 |
---|---|
Alert Rule の名前です。ここで設定した名前は Alert の一覧 に表示されます。 | |
Alert Rule で設定した条件を満たしているか評価する間隔です。 | |
Alert の保留期間です。この項目を設定した場合、Alert Rule で設定した条件を満たした場合でも即 Alert 状態とならず、設定した期間 Alert 通知を保留できます。詳細は For を設定した際の挙動 を参照ください。 |
Evaluate every
は Lagoon のデータリフレッシュ間隔 (SORACOM Harvest Data からのデータ反映間隔) より短い値を設定できません。データリフレッシュ間隔はプランにより異なります。
- Free プラン : 60 秒
- Maker プラン : 30 秒
- Pro プラン : 5 秒
Alert 通知までのタイムラグ
SORACOM Harvest Data (以降、Harvest Data) へ送信されたデータは定期的に Lagoon に反映 (データリフレッシュ) されます。また、Lagoon に反映されたデータは
で設定した間隔で定期的に評価されます。これにより、Harvest Data にデータが届いてから Alert が通知されるまでにはタイムラグが生じます。
上のように ★ のタイミングで閾値を超えたデータが送信されたとします。その場合、赤線「3」の時点では Harvest Data のデータが Lagoon 側に反映されていないため、Alert が通知されません。Alert が通知されるのは Lagoon にデータが反映される青線「F」の次の評価タイミング (赤線「4」) となります。よって、★ 〜 赤線「4」までのタイムラグが生じます。
For を設定した際の挙動
PENDING
となり、Alert は通知されません。Alert 条件が で設定した期間を超えて継続した場合に、状態が ALERTING
となり Alert が通知されます。 は Alert の誤検出を軽減したい場合などに使用します。下の図は を 5m (5 分) に設定した際の状態遷移の例です。Alert 条件を満たすと (09:52) 状態が PENDING
に変わり、5 分後 (09:57) に ALERTING
に遷移して Alert が通知されます。Alert 条件から外れると Alert の状態は OK
に戻ります。
If no data or all values are null
に No Data
を設定した場合、For
の利用は推奨しません。No Data
に対しては For
が考慮されず即通知されます。また、PENDING
から OK
への状態遷移時は Alert 解除が通知されません。よって、状態が No Data
→ PENDING
→ OK
と遷移した場合に、OK
が通知されません。Conditions
Conditions では集計関数、監視対象、閾値 を組み合わせて Alert 条件を設定します。
たとえば、上のように設定した場合、以下の条件を満たした場合に ALERTING
( を設定した場合は PENDING
) に遷移します。
- [監視対象] Query タブで Metric A に設定した値において、現在時刻から過去 5 分間の
- [集計関数] 平均値が
- [閾値] 15 より大きい値
集計関数、監視対象、閾値の詳細は以下のとおりです。
集計関数
集計関数は以下が設定できます。
設定値 | 説明 | 補足 |
---|---|---|
avg() | 平均値 | |
min() | 最小値 | |
max() | 最大値 | |
sum() | 合計値 | |
count() | データの個数 | |
last() | 最後の値 | |
median() | 中央値 | |
diff() | 差分 | [最後のデータ] - [最初のデータ] |
diff_abs() | 差分の絶対値 | |[最後のデータ] - [最初のデータ]| |
percent_diff() | 変化率 (%) | ([最後のデータ] / [最初のデータ]) * 100 - 100 |
percent_diff_abs() | 変化率 (%) の絶対値 | |([最後のデータ] / [最初のデータ]) * 100 - 100| |
count_non_null() | null を除いたデータの個数 | Lagoon では null のデータは Graph に連携されないため、count() と同じ値となります。 |
監視対象
query() 内に以下の内容を設定します。
query([監視対象の Metric], [監視対象期間 (始まり)], [監視対象期間 (終わり)])
[監視対象期間 (終わり)] には now 以外の値も設定できます。たとえば、OF query(A, 5m, now-2m)
と設定すると Alert 評価時点の 5 分前から 2 分前までを監視対象期間に設定できます。直近の 2 分間のデータを無視したい場合などに利用します。
Expression で演算処理をした Metric は設定できません。また、Transformation を適用したデータを監視対象とすることもできません。Alert 送信のためにデータの前処理が必要な場合は、SORACOM Orbit を利用してください。
閾値
閾値の種類は以下が設定できます。(IS ABOVE
/IS BELOW
は閾値に X を、IS OUTSIDER RANGE
/IS WITHIN RANGE
は閾値に X,Y を設定した場合)
設定値 | 説明 |
---|---|
IS ABOVE | X より大きい |
IS BELOW | X より小さい |
IS OUTSIDER RANGE | X より小さい または Y より大きい |
IS WITHIN RANGE | X より大きい 且つ Y より小さい |
HAS NO VALUE | データが存在しない |
複数の条件を設定する
をクリックすると に条件を複数設定できます。
条件は AND/OR で結合します。なお、AND/OR は上から順に実行されます。たとえば、次の順序で 3 つの条件があるとします。
- 条件:A (評価結果:TRUE)
- OR 条件:B (評価結果:FALSE)
- AND 条件:C (評価結果:TRUE)
この場合は (A OR B) AND C のように実行され、(TRUE OR FALSE) AND TRUE となるため、結果は TRUE となります。
Conditions
に複数の条件を設定することで、1 つの Alert Rule で 複数の Metric を監視できます。ただし、Metric ごとに Alert は通知されません。たとえば、温度と湿度という 2 つの Metric を監視している状況で、温度が設定した閾値を超えたため Alert が通知されたとします。この状態で、湿度が閾値を超えた場合は Alert は通知されません。よって、Metric ごとに Alert を通知したい場合は Panel を複数作成してそれぞれの Metric に対して Alert Rule を作成する必要があります。No Data & Error Handling
If no data or all values are null
監視対象期間内にデータが無いか全ての値が Null の時の Alert の状態を以下から選択できます。Alert の状態についての説明は こちら を参照ください。
設定値 | 説明 |
---|---|
No Data | 状態が NO DATA になります |
Alerting | 状態が ALERTING になります |
Keep Last State | 現在の状態を維持します |
Ok | 状態が OK になります |
Alerting
や Ok
を選択すると、Alert 条件を満たした場合の ALERTING
や Alert 条件から復帰した場合の OK
との区別がつきづらくなります。また、Keep Last State
とするとデータが送られていないまたは異常値となっていることが検知できない場合があります。これらに注意したうえで、要件に合わせて設定してください。If execution error or timeout
Lagoon のシステムエラーなどの理由で状態を Alert とすべきか判断できない時の状態を以下から選択できます。
設定値 | 説明 |
---|---|
Alerting | 状態が ALERTING になります |
Keep Last State | 現在の状態を維持します |
Notifications
Notification Channel で設定した通知方法と Alert 通知時の文面を指定します。
ALERTING
,OK
,No Data
で文面を分けることはできません。Alert の一覧
SORACOM Lagoon ホーム画面のサイドメニュー
→ をクリックすると、設定した Alert Rule の一覧が表示できます。以下のように Alert Rule の名前、状態が一覧で表示されます。
Alert 一覧画面では Alert Rule の検索、フィルタができます。以下では状態が Alerting
の Alert Rule のみを表示しています。
また、
をクリックすると Alert Rule を一時停止できます。
をクリックすると一時停止を解除できます。
Alert の状態
Alert は以下の 4 つの状態を持ちます。
状態 | 説明 | 補足 |
---|---|---|
ALERTING | で設定した条件を満たしている状態 | ALERTING とはならず、 で設定した時間分 PENDING 状態となった後に ALERTING に遷移します。詳細は For を設定した際の挙動 を参照してください。 | を利用する場合は の条件を満たしても即
OK | で設定した監視対象期間内にデータが存在し、かつ で設定した条件を満たしていない状態 | |
NO DATA | で設定した期間内にデータが存在していない状態 | No Data を設定している場合にのみ有効です。 | で
PENDING | で設定した条件を満たした後、Alert 通知が保留されている状態 | を設定した場合にのみ有効です。 |
OK
または No Data
から PENDING
への遷移、PENDING
から OK
への遷移を除き、他の状態に遷移したタイミングでメッセージが通知されます。なお、OK
に遷移した際の通知は省略できます。詳細は Notification Channel を参照してください。
Alert の状態遷移は
タブ最下部の から確認できます。