標準的な設定では、1 つの Panel では、1 つのデバイスから送信されたデータのみを可視化できます。多くのデバイスのデータを可視化するためにデバイスごとに Panel を用意すると、画面のスペースが足りなかったり、多くの同じような Panel を作成する手間がかかったりします。
この問題を解決するために、Variables を利用します。Variables の主な使いかたは以下のとおりです。
Panel に表示するデバイスや系列を切り替える
Dashboard の上部で任意の値を選択すると、Panel に表示するデバイスや系列を切り替えられます。
同じフォーマットの Panel を繰り返し表示する
Dashboard の上部で「All」を選択すると、同じフォーマットの Panel を繰り返し表示できます。
任意のデバイスを選択できます
Variables の [Selection options] の にチェックを入れると、Dashboard の上部で Variables の値を選択するときに、同時に複数の値を選択できます。たとえば、以下のように Dashboard の上部で「Device-1」、「Device-3」だけを選択すると、選択したデバイスの Panel のみを表示できます。
同じフォーマットの Row を繰り返し表示する
Dashboard の上部で「All」を選択すると、同じフォーマットの Row を繰り返し表示できます。
任意のデバイスを選択できます
Variables の [Selection options] の にチェックを入れると、Dashboard の上部で Variables の値を選択するときに、同時に複数の値を選択できます。たとえば、以下のように Dashboard の上部で「Device-1」、「Device-3」だけを選択すると、選択したデバイスの Panel のみを表示できます。
Variables を設定した Dashboard は第三者に公開できません
第三者に公開する Dashboard では、Variables を利用しないでください。
詳しくは Grafana 9 のドキュメントを参照してください
このページでは、 Lagoon でよく利用される機能を説明しています。そのほかの機能について詳しくは、Grafana documentation の Variables (英語) を参照してください。
サンプルデータソース (Demo) の Device を利用するための Variables を定義する
Variables は、さまざまな方法で定義できます。ここでは、サンプルデータソース (Demo) を利用するための Variables を定義する例を説明します。
Dashboard のヘッダーの をクリックします。
Dashboard の Settings 画面が表示されます。
→ の順にクリックします。
各項目を以下のように設定します。
項目 説明 「Custom」を選択します。 「Device」と入力します。 「Select device」と入力します。 任意の説明文を入力します。 「Label and value」を選択します。 項目 説明 「Device-1,Device-2,Device-3,Device-4,Device-5」と入力します。 項目 説明 Panel に表示する対象データを切り替えるだけの場合は、オフのままにします。同じフォーマットの Panel / Row を繰り返し表示する場合は、オンにします。 Panel に表示する対象データを切り替えるだけの場合は、オフのままにします。同じフォーマットの Panel / Row を繰り返し表示する場合は、オンにします。 空欄のままにします。 に「All」、「Device-1」、「Device-2」、「Device-3」、「Device-4」、「Device-5」が表示されていることを確認して、 をクリックします。
Panel に表示するデバイスや系列を切り替える
サンプルデータソース (Demo) を使用した Dashboard を作成する で作成した Dashboard で、Panel に表示するデバイスや系列を切り替えることができます。
ここでは、Panel の設定を変更して、Dashboard 名の下に表示されたドロップダウンで選択した Variable が、Panel に反映されるようにします。
→ の順にクリックします。
Query A の「Device-1」と、Query B の「Device-1」を、それぞれ「$Device」に変更します。
をクリックします。
Panel の設定が変更され、Dashboard に戻ります。
Device-2 のデータを表示してみましょう。
Dashboard 名の下に表示されたドロップダウンで、「Device-2」を選択します。
Device-2 の湿度と温度が表示されます。同様に「Device-3」を選択すれば、Device-3 の情報が表示されます。
同じ設定の Panel を複数表示することもできます
Panel の 同じフォーマットの Panel を繰り返し表示する を参照してください。
を設定すると、同じ設定の Panel を複数表示できます。詳しくは、同じフォーマットの Panel を繰り返し表示する
Dashboard の上部で「All」を選択したときに、同じフォーマットの Panel を繰り返し表示するように設定できます。
以下のような 2 つの Panel を含む Dashboard を作成します。
Panel 説明 湿度と温度 サンプルデータソース (Demo) の Device-1 の humidity と temperature を参照する Time series です。 位置情報 サンプルデータソース (Demo) の Device-1 の -All- を参照する Soracom Map Panel です。 1 つ目の Panel のタイトル →
の順にクリックします。Query A の「Device-1」と、Query B の「Device-1」を、それぞれ「$Device」に変更します。
→ の順にクリックします。
以下の項目を設定します。
項目 説明 → 「湿度と温度 ($Device)」に変更します。 → → 「Device」を選択します。 → → 「Vertical」を選択します。 横方向 (Horizaontal) に繰り返すこともできます
Panel を繰り返す場合は、
で「Horizontal」を選択すると、横方向 (Horizontal) に繰り返すことができます。をクリックします。
Panel の設定が変更され、Dashboard に戻ります。
もう一方の Panel も同様に設定して、
をクリックします。Panel の設定が変更され、Dashboard に戻ります。
Dashboard の上部で「All」を選択します。
Panel が繰り返し表示されます。
任意のデバイスを選択して表示できます
Dashboard の上部で「All」を選択する代わりに、「Device-3」と「Device-4」にチェックを入れると、Device-3 と Device-4 の Panel だけが表示されます。
同じフォーマットの Row を繰り返し表示する
Dashboard の上部で「All」を選択したときに、同じフォーマットの Row を繰り返し表示するように設定できます。Panel だけで繰り返す場合と比べて、複数の Panel を複雑に組み合わせた状態で繰り返すことができて便利です。
以下のような 4 つの Panel を含む Row を作成します。
Panel 説明 Temperature and humidity サンプルデータソース (Demo) の Device-1 の humidity と temperature を参照する Time series です。 Map サンプルデータソース (Demo) の Device-1 の -All- を参照する Soracom Map Panel です。 Battery サンプルデータソース (Demo) の Device-1 の battery を参照する Stat です。 Elevation サンプルデータソース (Demo) の Device-1 の elevation を参照する Time series です。なお、Expression を利用して、5 分ごとに平均 (Mean) した値を棒グラフで表示しています。 1 つ目の Panel のタイトル →
の順にクリックします。Query A の「Device-1」と、Query B の「Device-1」を、それぞれ「$Device」に変更します。
ここでは Panel の [Repeat options] は設定しません
Panel の
を設定すると、1 つの Row の中でさらに Panel を繰り返すことができます。ここでは、 を設定しません。同様にすべての Panel の Query の「Device-1」を、「$Device」に変更します。
Row にマウスポインターをあわせて、
をクリックします。以下の項目を設定します。
項目 説明 「$Device」に変更します。 「Devices」を選択します。 をクリックします。
Row の設定が変更され、Row が繰り返し表示されます。
任意のデバイスを選択して表示できます
Dashboard の上部で「All」を選択する代わりに、「Device-3」と「Device-4」にチェックを入れると、Device-3 と Device-4 の Panel だけが表示されます。
Variables の設定について
で選択した項目によって、設定項目が切り替わります。ここでは、以下の 3 つの項目を説明します。
Query
で「Query」を選択すると、Harvest Data にデータを保存したデバイスの種類 (IoT SIM、Inventory デバイスなど) やデバイスの名前を利用して Variables を作成できます。たとえば、オペレーターが所有する IoT SIM の名前をすべて含む Variables を作成できます。
Harvest Data に保存されているデータの値を Variables として利用することはできません。
[General]
項目 | 説明 |
---|---|
Variables の名前を入力します。英数字のみ入力できます。 | |
Dashboard の上部に Variables を表示するときのラベルを入力します。例:
| |
Dashboard の上部に表示されたラベルにマウスポインターをあわせたときに表示される説明文を入力します。 | |
Dashboard の上部に、この Variables を表示するかどうかを設定します。
|
[Query options]
項目 | 説明 |
---|---|
「Harvest」を選択します。 [Data source] は「Harvest」を選択してくださいLagoon では、そのほかの [Data source] は利用できません。 | |
Variables の値として扱うリソースの種類を指定します。以下のいずれかの文字列を入力します。
| |
正規表現を利用して、デバイス名の一部を Variables の値として扱ったり、テキストとして扱ったりできます。 たとえば、デバイス名が Device-1、Device-2、… の場合は、 テキストが利用されるときと値が利用されるとき: Variables が Dashboard の上部に表示される場合は、テキストが利用されます。 また、Variables は、Panel の や に挿入できます。たとえば、Variables の名前が「QueryTest」の場合、「$QueryTest」と入力してください。
このとき、Variables の値が挿入されるか、テキストが挿入されるかは、項目によって異なります。 上図のように、 に「$QueryTest」を入力した場合は、テキストが挿入されます。また、 に「$QueryTest」を入力した場合は、値が挿入されます。項目によらず、テキストを挿入する場合は、「${QueryTest:text}」を入力します。また、値を挿入する場合は「${QueryTest:value}」を入力します。 | |
値を並べ替えるかどうかを設定します。
| |
Variables を更新するタイミングを選択します。
|
[Selection options]
項目 | 説明 |
---|---|
チェックを入れると、Dashboard の上部で Variables の値を選択するときに、同時に複数の値を選択できます。同じフォーマットの Panel を繰り返し表示する で、任意のデバイスの Panel だけを表示する機能を利用する場合はチェックを入れます。 | |
チェックを入れると、Variables の値に「All」が追加されます。同じフォーマットの Panel を繰り返し表示する 場合はチェックを入れます。 | |
「All」を選択したときの、Variable の値を入力します。 空欄にすると、「 |
[Preview of values]
Variables の値が一覧表示されます。
や を意図したとおりに設定できていることを確認できます。ボタン
項目 | 説明 |
---|---|
Variables を削除します。 | |
デバイス名などをあらためて Harvest Data から取得します。 | |
Variables の設定を登録して、Variables の一覧に戻ります。 |
Custom
で「Custom」を選択すると、任意の値を含む Variables を作成できます。
[General]、[Selection options]、[Preview of values]、ボタンは Query と同様です
Query の説明を参照してください。
[Custom options]
項目 | 説明 |
---|---|
Variables の値にする文字列をカンマ ( 例: |
Text box
で「Text box」を選択すると、Dashboard の上部で Variables の値を入力できます。
[Text options]
項目 | 説明 |
---|---|
デフォルトの値を入力します。 |