SORACOM Query でできること
Query でできることは以下のとおりです。
- Air for セルラーの IoT SIM のデータ通信に関する情報を検索・集計する (例: 国別のデータ通信量、セッション履歴、ステータスの推移など)。
- Harvest Data に保存されたさまざまなセンサーデータを柔軟に分析する (例: 温湿度データのトレンド、しきい値超過の頻度、最新値の取得など)。
- データの異常値やパターンを検出し、トラブルの兆候をいち早く発見する。
- データを CSV 形式でエクスポートし、外部サービスによる分析やレポート作成に活用する。
- BI ツールと接続してリアルタイムにデータを可視化する Dashboard を構築する (Enterprise プラン)
Query のデータウェアハウスには、複数のテーブルを利用してデータが収集されています。どのテーブルにどのような情報が含まれるかは、SORACOM Query Studio で確認できます。
データ構造とアクセス対象
Query では、以下のようなテーブルにデータが収集されています。
- テーブルに含まれる項目 (テーブルスキーマ) は、SORACOM Query Studio のアドバンスドモードで をクリックすると確認できます。
- テーブルや、テーブルに含まれる項目 (テーブルスキーマ) の詳細については、SQL アシスタント (AI) に質問してください。
請求
SORACOM の利用料金に関するデータです。
テーブル | 説明 |
---|---|
BILLING_HISTORY | 月ごとの請求情報 (課金履歴) を管理するテーブルです。請求金額や請求通貨 (JPY、USD、EUR など)、明細情報を含みます。プランや請求状況の確認や、請求データの集計に活用できます。 |
ネットワーク・通信
基地局、国情報、通信事業者情報などの静的な情報、Air for セルラーの IoT SIM の通信 (セッション、統計データなど) に関するデータです。
テーブル | 説明 |
---|---|
CELL_TOWERS | 基地局 (セルタワー) の情報を管理するテーブルです。緯度経度、電波強度などを含みます。IoT SIM の接続先の基地局情報と組み合わせて、エリアごとの通信状況を可視化する用途に使えます。 |
COUNTRIES | 各国の基本情報を管理するテーブルです。国名、国コード (2 文字、3 文字) などを含みます。セッションイベントなどの地域情報と紐づけて表示できます。 |
SIM_SESSION_EVENTS | IoT SIM セッションごとのイベント履歴を保存するテーブルです。イベント発生時刻やイベント種別 (接続開始、切断など)、IoT SIM の識別子などを含みます。セッションの履歴分析や、国 / APN / 速度クラスごとの接続状況の傾向分析に利用できます。 |
SIM_SNAPSHOTS | IoT SIM の状態を 1 日ごとに Snapshot 形式で保存するテーブルです。IoT SIM の識別子、ステータス、割り当てられた IP アドレスなどを含みます。 |
SIM_STATS | IoT SIM の通信統計を保存するテーブルです。IoT SIM ごとのデータ通信量、パケット数などを含みます。IoT SIM ごとのデータ通信量の傾向や、アップリンク / ダウンリンクのデータ通信量を分析できます。 |
NETWORKS | 通信事業者や国に関する参照情報を保持する静的なテーブルです。MCC、MNC、国名 (英語) などを含みます。MCC、MNC とセッションイベント等の地域情報を関連づけて表示できます。 |
ユーザーデータ
Harvest Data や Harvest Files に保存されたデータです。
テーブル | 説明 |
---|---|
HARVEST_DATA | Harvest Data に保存されたデータ (センサーデータなど) を保存するテーブルです。リソース ID (IoT SIM の場合は SIM ID) やカテゴリー、Harvest Data に保存したデータなどを含みます。IoT SIM をはじめとして、さまざまなリソースから Harvest Data に保存されたデータを時系列で分析できます。 |
HARVEST_FILES | Harvest Files にアップロードされたファイルのメタ情報を保存するテーブルです。ファイル名やパス、属性情報 (サイズ、種別など) を含みます。なお、ファイル本体は含まれません。 |
Query の利用スタイルについて
Query は、SQL に不慣れなユーザー向けの「シンプルモード」と、SQL を直接編集するユーザー向けの「アドバンスドモード」の 2 つの利用スタイルを提供しています。
シンプルモード
SQL を使用することなくデータを分析できるモードです。自然言語で SQL アシスタント (AI) に問い合わせると、その結果が適切なグラフで表示され、分析結果を確認できます。
アドバンスドモード
自然言語で SQL アシスタント (AI) に問い合わせると、SQL が生成され、分析結果を確認できます。また、生成された SQL を SQL クエリエディタで編集して、自由にクエリを実行できます。
そのほか、クエリを保存したり、クエリの履歴を管理したりできます。
SQL クエリについての質問は SORACOM サポートのサポート対象外です
以下のようなお問い合わせについては SORACOM サポートからはご案内できません。
- SQL クエリのサンプル作成やデバッグ
- SQL アシスタント (AI) が作成した SQL クエリの解説
- SQL アシスタント (AI) への質問文の作成
シンプルモードとアドバンスドモードの違い
項目 | シンプルモード | アドバンスドモード |
---|---|---|
対象ユーザー | SQL に不慣れなユーザー | データ分析者、エンジニア |
SQL の知識 | 不要 | 推奨 |
自然言語での問い合わせ | ✅ | ✅ |
プリセットされた選択肢から質問 | ✅ | ❌ |
クエリの編集 | ❌ 問い合わせの再実行 | ✅ SQL クエリエディタで直接編集 |
クエリの保存 | ❌ | ✅ |
クエリの履歴管理 | ❌ | ✅ |