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Remote Command

SORACOM からデバイスに対してコマンドやメッセージを送信する

Remote Command 機能 (Sim:sendDownlinkSsh APISim:sendDownlinkHttp APISim:sendDownlinkTcp APISim:sendDownlinkUdp APISim:sendDownlinkRtsp API の利用を含む) の価格は、2025 年 8 月以降に発表予定です。それまでの間、これらの機能は無料で利用できます。

SORACOM からデバイスに対してコマンドやメッセージを送信し、その結果をレスポンスとして受け取れます。既存システムとの統合や IoT SIM に対する処理の自動化に利用できます。

Remote Command は、SORACOM API や SORACOM ユーザーコンソールで利用できます。SORACOM API で利用するには、以下のページを参照してください。

ユーザーコンソールで Remote Command を利用するには

ユーザーコンソールで、Remote Command を利用してデバイスにコマンドやメッセージを送信できます。詳しくは、以下のページを参照してください。

TCP、UDP、RTSP はユーザーコンソールでは利用できません。SORACOM API を利用してください。

Remote Command の特徴

SORACOM では複数の方法で、SORACOM からデバイスに向けた下り方向の通信を行えます。Remote Command とその他の方法の違いは以下のとおりです。

項目Remote Commandデバイスに SMS を送信するSORACOM NapterSORACOM Gate C2D
概要

デバイスに任意のコマンドを送信し、コマンドの実行結果を受信できます。

UDP は、コマンドの実行結果を受信できません。

デバイスにデータを送信できます。デバイスにオンデマンドリモートアクセスできます。デバイスに常時接続できます。
通信プロトコルSSH、HTTP、TCP、UDP、RTSPSMSSSH、HTTP、VNC などの TCP任意
デバイスに送信できる最大データサイズ
  • SSH: 8 KiB
  • HTTP: 5 MiB (URL、ヘッダー、ボディを含む)
  • TCP: 5 MiB
  • UDP: 約 1,400 バイト以下 (*1)
  • RTSP: データ送信不可
140 バイト任意任意
SORACOM からデバイスに通信したとき (下り通信) のレスポンスの受信 (上り通信)

✓ (UDP を除く)

UDP は、コマンドの実行結果を受信できません。

-
接続の維持 (コネクション)API 呼び出しごとに切断。-

オンデマンドリモートアクセスが存在している間は常時接続。

オンデマンドリモートアクセスの接続可能時間には制限があります。

常時接続。
  • (*1) UDP は理論上、最大 65,507 バイトのデータを送信できますが、実際にはネットワーク経路によって 約 1,400 バイト以下に制限されます。ネットワーク経路による最大サイズを超えたデータは破棄されることがあります。

ユースケース

Remote Command は、以下のようなユースケースを想定した機能です。

ユースケース説明
初期パラメータ設定 (キッティング + プロビジョニング)製造時や導入時に必要な情報 (Wi-Fi 設定、認証情報、センサーのしきい値など) をデバイスごとに設定できます。
FOTA (Firmware Over-the-Air)リモートからデバイスのファームウェアの更新をトリガーできます。セキュリティパッチの適用や機能追加などに活用できます。
ONVIF (Open Network Video Interface Forum) 対応カメラONVIF プロトコルを利用して、IP カメラのパン・チルト・ズーム (PTZ) 操作を行えます。
設定値の変更PLC (プログラマブル・ロジック・コントローラ) など、デバイスの設定値を変更できます。
REST API で提供される機能へのアクセスIoT ゲートウェイに搭載された REST API を利用して、センサー情報の取得やリレーの制御などを行えます。
信号灯などの産業機器の制御工場や倉庫などの信号灯の点灯・消灯・点滅などの制御を行えます。
IoT 鍵の解錠、施錠リモート操作で電子錠の開閉を制御し、遠隔管理を可能にします。
ログの収集デバイスの動作ログやエラーログをリモートで取得し、監視や解析を行えます。
デバイスを踏み台として、別の機器にアクセスするデバイスを経由して、デバイスが接続するローカルネットワーク内の別のデバイスにアクセスできます。
死活監視デバイスの動作状況を定期的に確認し、異常が検出された場合にアラートを発出できます。合わせて デバイスへの疎通を確認する (ping 送信) も参照してください。
eDRX と組み合わせ、低消費電力でデバイスにデータを送信
  • UDP はデバイスが低消費電力状態でも、デバイスに対してデータを送信する用途に適しています。eDRX を利用してデバイスが起動するタイミングでデータの送信が完了します。eDRX について詳しくは、LTE Cat.M1 の接続可否について を参照してください。
  • TCP でも同様のユースケースで利用できます。ただし、デバイスは Remote Command を呼び出してから、約 300 秒以内にレスポンスを返す必要があります。

送信元 IP アドレス

Remote Command を使用する際の送信元 IP アドレスは、使用する通信方法によって異なります。

通信方法送信元 IP アドレス
SORACOM Air を利用する場合100.127.10.16
SORACOM Arc を利用する場合100.127.10.17
SORACOM Arc を利用する場合

WireGuard の AllowedIPs 設定に、上記の送信元 IP アドレスが含まれていることを確認してください。