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Home スタートガイド さまざまなデバイスと SORACOM LTE ルーター UD-LTA をセットアップする Getting Started

UD-LTA に接続したデバイスに遠隔からアクセスする

LTE ルーター UD-LTA (以下、UD-LTA) に接続したデバイスに遠隔からアクセスできます。ここでは UD-LTA に接続した Raspberry Pi (Raspberry Pi OS) へ SORACOM Napter (以下、Napter) を利用して接続します。

あらかじめ UD-LTA をセットアップして電源を入れてください

UD-LTA のセットアップが完了していない場合は、セットアップする を参照してください。

Raspberry Pi の無線インターフェース (wlan0) で UD-LTA に接続する

Raspberry Pi の無線インターフェース (wlan0) の設定ファイルを修正し、新しい設定を有効化します。

  1. Raspberry Pi にログインし、ネットワーク設定を取得します。

    {SSID} および {パスワード/暗号キー} は、本体の背面に記載されているデフォルト値またはセットアップ時に設定した値を使います。

    $ wpa_passphrase {SSID} {パスワード/暗号キー}
    
    network={
            ssid="IODATA-xxxxxx-2G"
            #psk="XXXXXXXXXXXXX"
            psk=3f036b6edb949...
    }
    
  2. /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf を編集します。

    $ sudo nano /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
    

    以下のように編集します。

    • ssid#pskpsk には、手順 1 で取得したネットワーク設定を入力します。
    ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
    update_config=1
    country=JP
    
    network={
            ssid="IODATA-xxxxxx-2G"
            #psk="XXXXXXXXXXXXX"
            psk=3f036b6edb949...
    }
    
  3. Raspberry Pi を再起動します。

    $ sudo shutdown -r now
    

    再起動すると、Raspberry Pi から UD-LTA に接続できます。

    無線インターフェース (wlan0) を無効化して有効化する方法もあります

    再起動しなくても、無線インターフェース (wlan0) を無効化して有効化すると、新しい設定が反映されます。

    $ sudo ip link set wlan0 down
    $ sudo ip link set wlan0 up
    
  4. Raspberry Pi が SORACOM に接続していることを確認します。

    $ ping pong.soracom.io
    
    PING pong.soracom.io (100.127.100.127) 56(84) bytes of data.
    64 bytes from 100.127.100.127 (100.127.100.127): icmp_seq=1 ttl=64 time=39.4 ms
    64 bytes from 100.127.100.127 (100.127.100.127): icmp_seq=2 ttl=64 time=50.7 ms
    64 bytes from 100.127.100.127 (100.127.100.127): icmp_seq=3 ttl=64 time=47.8 ms
    64 bytes from 100.127.100.127 (100.127.100.127): icmp_seq=4 ttl=64 time=45.8 ms
    

Raspberry Pi の無線インターフェース (wlan0) の IP アドレスを固定する

Raspberry Pi から UD-LTA の DHCP サーバーを利用している場合は、UD-LTA の設定で Raspberry Pi の IP アドレスを固定できます。

  1. Raspberry Pi の無線インターフェース (wlan0) の MAC アドレスを確認します。

    Raspberry Pi にログインして、以下のコマンドを実行します。

    $ ifconfig
    
    (省略)
    wlan0: flags=4163<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST>  mtu 1500
            inet 192.168.10.xx  netmask 255.255.255.0  broadcast 192.168.10.255
            inet6 fe80::xxxx:xxxx:xxxx:xxxx  prefixlen 64  scopeid 0x20<link>
            ether e4:xx:xx:xx:xx:xx  txqueuelen 1000  (イーサネット)
            RX packets 860  bytes 73221 (71.5 KiB)
            RX errors 0  dropped 0  overruns 0  frame 0
            TX packets 451  bytes 72094 (70.4 KiB)
            TX errors 0  dropped 0 overruns 0  carrier 0  collisions 0
    

    ether の次に表示されている文字列 (e4:xx:xx:xx:xx:xx) が無線インターフェース (wlan0) の MAC アドレスです。

  2. UD-LTA の設定画面 (http://192.168.10.1/) にアクセスして、[詳細設定][IP/MACバインディング] の順にクリックします。

  3. [追加] をクリックし、以下のように設定します。

    IP/MACバインディングの設定 IP/MACバインディングの設定

    項目説明
    [IPアドレス]任意の IP アドレス (*1) を入力します。
    [MACアドレス]Raspberry Pi の MAC アドレス (手順 1 で表示されたもの) を選択します。
    [コメント]任意です。わかりやすい名前を設定します。例: raspi
    • (*1) [詳細設定][DHCPサーバー] で割り当てている範囲の IP アドレスの値を入力してください。Raspberry Pi の IP アドレスは、ここで入力した IP アドレスに固定されます。
  4. [保存 & 適用] をクリックします。

    UD-LTA に設定が反映されるまで待ちます。

    次に、Raspberry Pi に設定を反映します。

  5. Raspberry Pi にログインして、再起動します。

    $ sudo shutdown -r now
    

    再起動すると、Raspberry Pi の無線インターフェース (wlan0) に新しい IP アドレスが割り当てられます。

    無線インターフェース (wlan0) を無効化して有効化する方法もあります

    再起動しなくても、無線インターフェース (wlan0) を無効化して有効化すると、新しい設定が反映されます。

    $ sudo ip link set wlan0 down
    $ sudo ip link set wlan0 up
    
  6. Raspberry Pi にログインして、以下のコマンドを実行します。

    $ ifconfig
    
    (省略)
    wlan0: flags=4163<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST>  mtu 1500
            inet 192.168.10.xx  netmask 255.255.255.0  broadcast 192.168.10.255
            inet6 fe80::xxxx:xxxx:xxxx:xxxx  prefixlen 64  scopeid 0x20<link>
            ether e4:xx:xx:xx:xx:xx  txqueuelen 1000  (イーサネット)
            RX packets 860  bytes 73221 (71.5 KiB)
            RX errors 0  dropped 0  overruns 0  frame 0
            TX packets 451  bytes 72094 (70.4 KiB)
            TX errors 0  dropped 0 overruns 0  carrier 0  collisions 0
    

    inet の次に表示されている文字列 (192.168.10.xx) が手順 3 で入力した IP アドレスになっていることを確認します。

UD-LTA のポートを開放する

UD-LTA の任意のポート (例: 10000) への通信を、Raspberry Pi (例: 192.168.10.xx) の SSH ポート (例: 22) に転送するように設定します。

  1. UD-LTA の設定画面 (http://192.168.10.1/) にアクセスして、[詳細設定][ポートの開放] の順にクリックします。

  2. 以下のように設定します。

    ポート開放の設定 ポート開放の設定

    項目説明
    [名前]任意です。わかりやすい名前を設定します。
    [プロトコル]「TCP+UDP」を選択します。
    [インターフェース]「WAN」を選択します。
    [WANポート]任意のポート番号 (*1) を入力します。例: 10000
    [LAN IPアドレス]Raspberry Pi の無線インターフェース (wlan0) の IP アドレスを入力します。例: 192.168.10.xx
    [LANポート]Raspberry Pi で設定した SSH ポートの番号を入力します。例: 22
    • (*1) Napter のオンデマンドリモートアクセスを作成するときに入力するポート番号です。このあとの手順で、オンデマンドリモートアクセス画面の [デバイス側ポート] に入力するポート番号と、同じ値を入力します。
  3. [保存 & 適用] をクリックします。

SORACOM Napter のオンデマンドリモートアクセスを作成して Raspberry Pi に SSH 接続する

  • Web ターミナルで SSH 接続する場合

    Web ターミナルで SSH 接続する の手順に従って、Napter の Web ターミナルを使ってブラウザ経由で、Raspberry Pi に SSH でログインします。

    • UD-LTA に取り付けた IoT SIM にチェックを入れて、[操作][Web ターミナルで接続] の順にクリックします。

    • Web ターミナルの設定画面では、以下のように設定します。

      Web ターミナルの設定 Web ターミナルの設定

      項目説明
      [接続方法]デバイスに接続する方法 (SORACOM Air または SORACOM Arc) を選択します。SORACOM Air で追加サブスクリプションを利用している場合は、複数のサブスクリプションが表示されます。ただし、Napter で利用するサブスクリプションを選択する必要はありません。オンライン が表示されているサブスクリプションが利用されます。
      [プロトコル]「SSH」を選択します。
      [デバイス側ポート]UD-LTA のポートを開放する[WANポート] に入力したポート番号と、同じ値を入力します。
      [アクセス可能時間]オンデマンドリモートアクセスを維持する時間 (リモートアクセスを許可する時間) を選択します。
  • PC のターミナルを使って SSH 接続する場合

    PC のターミナルを使って SSH 接続する の手順に従って、Napter のオンデマンドリモートアクセスを作成し、Raspberry Pi に SSH でログインします。

    • UD-LTA に取り付けた IoT SIM にチェックを入れて、[操作][オンデマンドリモートアクセス] の順にクリックします。
    • オンデマンドリモートアクセス画面では、以下のように設定します。
      項目説明
      [接続方法]デバイスに接続する方法 (SORACOM Air または SORACOM Arc) を選択します。SORACOM Air で追加サブスクリプションを利用している場合は、複数のサブスクリプションが表示されます。ただし、Napter で利用するサブスクリプションを選択する必要はありません。オンライン が表示されているサブスクリプションが利用されます。
      [デバイス側ポート]UD-LTA のポートを開放する[WANポート] に入力したポート番号と、同じ値を入力します。
      [アクセス可能時間]オンデマンドリモートアクセスを維持する時間 (リモートアクセスを許可する時間) を選択します。
      [暗号化]SSH では通信は暗号化されているため、「IoT デバイスは暗号通信を待ち受けている (HTTPS/SSH など)」を選択します。このとき、自動的に [クライアント接続は TLS 暗号化を有効化する] のチェックが外れます。
      [アクセス元 IP アドレスレンジ]デバイスにリモートアクセスできる IP アドレスレンジをグローバル IP アドレスで指定します。空欄の場合は、ユーザーコンソールを操作している PC のグローバル IP アドレスが設定されます。