SORACOM Air for セルラーでデータを送受信するために、デバイスと SORACOM との間に確立される論理的な通信路。
この通信路 (セッション) を確立することで、IoT SIM はデータ通信の準備が完了します。データ通信の準備が完了するまでに、IoT SIM と SORACOM の間では以下のような通信が行われます。
- IoT SIM を利用するデバイスから SORACOM に対して、セッション確立リクエストを送信します。
- SORACOM との間にセッションが確立され、セッション履歴に Created イベント が記録されます。また、SIM 管理画面に オンライン と表示されます。
- また、セッションが確立されたタイミングで、デバイスに IP アドレスが割り当てられます。
- IP アドレスが割り当てられると IoT SIM はデータ通信の準備が完了します。
HTTPS などの「セッション」などとは異なる概念です
SORACOM の「セッション」は、TCP/IP や HTTPS など上位のプロトコルの「セッション」とは異なる概念です。また、デバイスの電源が入っているかどうかや、データ送受信の状況とは連動していません。
IoT SIM のセッションの状態を確認するには
IoT SIM のセッションの状態 (オンラインまたはオフライン) を確認する操作については、IoT SIM の通信状況 (セッション) を確認する を参照してください。
FAQ も参照してください
セッションについては、FAQ でも説明しています。詳しくは、FAQ: 「セッション状態」「セッション履歴」とは何ですか? も参照してください。
状態 (オンライン / オフライン)
セッションの状態は、オンライン または オフライン のいずれかです。それぞれの意味は以下のとおりです。
表示 | 説明 |
---|---|
オンライン | SORACOM とのセッションが確立されています。この状態は、スマートフォンや Pocket Wi-Fi などのデバイスでアンテナマークの横に「4G」などの文字列が表示されている状態と同じです。 |
オフライン | SORACOM とのセッションが確立されていません。セッションが切断されているとも言います。 |
オンラインと表示されていてもデバイスがデータ通信に失敗する場合があります
オンライン の表示は、データ通信に成功したことを表していません。
たとえば、デバイスがセッションの切断リクエストを送信せずに電源が切れた場合は、オンライン と表示されます。その後、一定期間経過後もセッションが再確立されなかったり、セッションが確立されても無通信の状態が継続したりすると、自動的に オフライン に切り替わります。なお、自動的に オフライン に切り替わるまでの時間 (無通信タイマー) は、サブスクリプションごとに異なります。
詳しくは、以下のページを参照してください。
- FAQ: 無通信の状態が続くと通信が切れるのはなぜですか?
- サブスクリプションの種類 の「セッションの無通信タイマー」欄
データ通信が行われたかどうかは、IoT SIM ごとにデータ通信量を確認 してください。
イベント (Created / Deleted / Modified)
セッションを確立したり切断したときに、セッションのイベントが発生します。このイベントは SORACOM に記録され、セッション履歴で確認 できます。
表示 | 説明 |
---|---|
Created | セッションが確立されました。 |
Deleted | セッションが切断されました。 |
Modified | デバイスの移動や電波強度の問題などの理由で、基地局からセッションの更新 (ハンドオーバー) が通知されました。 |
イベントが多く記録されている場合は
デバイスと基地局間の通信状態が不安定な場合は、Created / Deleted が短い間隔で頻繁に記録されたり、Modified が多く記録されることがあります。たとえば、デバイスの移動や電波強度に問題があると、デバイスと基地局間の通信状態が不安定になることがあります。
その場合は、デバイスの設置場所の移動や変更を検討してください。デバイスの設置場所を変更すると、通信状態が安定し、イベントが減少することがあります。